相続用語集

相続の手続きなどには、法律が関わるため、専門的な用語が多数使用されます。こちらの用語集をぜひご活用ください。

あ行

遺贈 遺言により、相続人や相続人以外を問わず、財産の一部または全部を贈与することをいいます。なお、遺贈は贈与者の死亡が発生要件となるため、贈与税ではなく相続税がかかります。
遺贈者 遺贈により財産を与える者をいいます。
遺留分 遺言の内容にかかわらず、法律によって法定相続人が最低限相続できる割合を保障されている割合をいいます。遺留分が保障された相続人(遺留分権利者)は、配偶者、直系尊属、直系卑属であり、兄弟姉妹などの傍系血族には、遺留分が認められません。
遺留分減殺請求 被相続人が遺留分を侵害する遺言をした場合、遺留分を有する相続人が、自分の遺留分に対する不足分の取戻しを請求することです。遺留分減殺請求の時効は、遺留分権利者が自分の遺留分を侵害する生前贈与や遺贈があったことを知ったときから1年以内です。また、相続開始から10年経つと、権利は消滅します。
姻族 姻族とは、婚姻によってできる姻戚関係をいいます。具体的には、本人の配偶者の血族および本人の血族の配偶者です。
延納 相続税を現金で一時納付することを困難とする場合に、納税方法の例外として延納の制度があります。延納は、担保提供を条件として相続税の元金均等年払いによりおこなうことができますが、利子税もかかります。なお、延納申請書の提出期限は、相続税の納期限です。

か行

換価分割 相続人が遺産を現金で分割したい場合に、遺産を売却し、現金に換えて分割する方法で、法定相続分通りに分割する際、よく用いられます。なお、遺産の売却には譲渡所得税が課税されます。
基礎控除額 課税相続財産の総額から、基礎控除額を控除することができます。基礎控除額は次の金額となります。
5,000万円+1,000万円×法定相続人の数
協議分割 遺言がない場合に、相続人全員が参加して協議した上で分割することです。
共有分割 親が持っていた別荘を配偶者や子が共有して、共同で使用するケースのように、不動産物件に対してよくとられる方法です。
寄与分 民法は、被相続人の財産の維持や増加に協力したり、療養看護に努めてきた相続人に対して、本来の相続分を超えて相続ができることとしています。しかし、相続権のない者がどんなに寄与していても、寄与分は認められません。
血族 血統のつながりのある者をいい、自然血族と法定血族(養子)があります。
限定承認 相続人が相続した財産の範囲内で、借金などの被相続人の債務を負う条件を付けて相続を承認する方法です。限定承認は、相続開始を知ってから3カ月以内に財産目録を作成し、家庭裁判所に申請書を提出します。なお、限定承認は、2人以上の相続人がいる場合、全員の合意がなければ認められません。
現物分割 もっとも一般的な方法で、それぞれの相続人に対し、遺産を不動産や預貯金、有価証券等の物件ごとに分けて相続することです。
公正証書遺言 法律の専門家である公証人が作成し、公証役場に保管される遺言です。書き方の不備による無効や改ざん、偽造、紛失等の心配がなく、安全な方法ですが、費用がかかることや遺言の内容を完全に秘密にできないことが欠点です。
香典 社会通念上、葬式のときに会葬者からいただく香典には、相続税の課税はされません。

さ行

債務控除 各相続人が取得した財産の価額から、被相続人の債務や葬式費用を控除して相続税を計算します。ただし、債務控除の適用を受けることができるのは、財産を取得した相続人に限られています。
死因贈与 「自分が死んだら○○をあげる」というように贈与者の死亡を条件とし、贈与する者が死亡したときに効力が発生する贈与をいいます。これは、贈与であるため、相手方の承諾が必要な契約であるため、受け取る側の意思表示も必要になります。なお、死因贈与は贈与者の死亡が発生要件となるため、贈与税ではなく相続税がかかります。
失踪宣告 行方不明や失踪などで一定期間、生死不明の状態が続いた場合、法律上、その人を死亡したものとみなして、財産の相続や生命保険の受け取りができるようにします。行方不明者は普通失踪と特別失踪に分けられ、失踪宣告は、利害関係人が家庭裁判所に失踪宣告審判の申し立てをすることにより、受けることができます。
指定分割 遺言のなかに、具体的に「○○はAに、○○はBに与える」との記載があった場合に、その指定に従って遺産を分割することです。
自筆証書遺言 遺言者が全文を自筆で書く遺言書です。時間と場所を限られず作成することができ、用紙や筆記用具の制約もないので、とても手軽な遺言です。ただし、書式に不備があると、無効になる場合が多いのが実情です。
死亡退職金 故人が生前より所有していた相続財産ではありませんが、相続税法では、相続を原因として遺族が受け取る財産であることから、みなし相続財産として課税の対象となります。
死亡退職金
の非課税枠
故人の勤務先や勤務先が加入していた企業年金などから支給された死亡退職金には非課税枠があります。非課税枠は次のように計算されます。
500万円×法定相続人の数
ただし、死亡退職金を複数の人が受け取った場合には、上記金額を各人が受け取った退職手当金額の割合で、按分します。
また、非課税枠の適用があるのは、相続人のみとなります。
受遺者 遺贈により財産を受け取る者をいいます。
準確定申告 所得税の確定申告書を提出すべき人が、その確定申告書を提出しないで死亡した場合、相続人は相続の開始があったことを知った日から4カ月以内に準確定申告書を税務署に提出。所定の所得税の納付または還付請求をすることになります。
小規模宅地
等の減額
居住用や事業用の土地を相続した場合、通常の相続税評価額から、要件によっては80%または50%の金額が控除される特例です。
親族 配偶者、6親等内の血族および3親等内の姻族に該当する者をいいます。
生前贈与加算 相続または遺贈により財産を取得した者については、相続開始前3年以内の暦年贈与財産の価額は、相続税の課税価格に加算されます。
生命保険金 厳密な意味での故人が生前より所有していた相続財産ではありませんが、相続税法では、相続を原因として遺族が受け取る財産であることから、みなし相続財産として課税の対象となります。
生命保険金
の非課税枠
故人が自分にかけていた生命保険金を遺族が受け取った場合のその保険金には非課税枠があります。非課税枠は次のように計算されます。
500万円×法定相続人の数
ただし、生命保険金を複数の人が受け取ったときは、上記金額を各人の受取保険金額の割合で、按分します。
また、非課税枠の適用があるのは相続人のみです。
生命保険契約
に関する権利
生命保険契約を結ぶと、保険料を負担する者は、負担した保険料につき権利をもちます。これを生命保険契約に関する権利といいます。被保険者を相続人として、保険契約者および保険料負担者を被相続人とする契約を結ぶと、相続が開始したときに生命保険契約に関する権利を相続人が引き継ぐことになり、その権利に相続税がかかります。
相続 死亡した人(被相続人)の財産をその死亡した人と一定の血族関係あるいは配偶関係にある人(相続人)が引き継ぐことをいいます。
相続欠格 相続の権利があっても、一定の事由(例:被相続人や自分より相続順位が先の人や同位の人を殺害したり、殺害しようとして刑に処せられた者)があるときには、その権利がはく奪されることになります。
相続時精算
課税制度
贈与税の相続時精算課税制度は、親から子どもへの贈与について、とりあえず、『2,500万円までの贈与は非課税、これを超える部分について一律20%で課税』され、相続時に相続財産と合算して相続税と納めた贈与税額を精算する制度です。住宅取得等資金の贈与の場合には、親の年齢条件がなくなるとともに、特別控除額が1,000万円上乗せされ、3,500万円となります。
相続税 法定相続人が相続財産を相続した場合、または遺言により相続財産の遺贈を受けた場合に課税される税金です。
相続税額の
加算額(2割加算)
相続により財産を取得した人が、一親等の血族および配偶者以外の人である場合、その人の相続税額は相続する財産に応じた相続税額に2割を加算した金額となります。この一親等の血族には、被相続人の直系卑属が非相続人の養子になった場合は含みません。
相続排除 被相続人は、相続人にふさわしくない遺留分を有する推定相続人(例:被相続人に対して虐待した)を、相続人から外すことができます。
相続放棄 被相続人の遺したすべての財産を一切引き継がないことを選択することです。相続放棄は、相続開始を知ってから3カ月以内に家庭裁判所に相続放棄承認の申し立てをおこないます。なお、相続放棄をしても被相続人にかけられていた保険金や退職金は受け取ることができます。
贈与 無償で自分の財産を相手に与える意思を示し、相手がそれを承諾することによって成立する契約です。
贈与税の
配偶者控除
配偶者から贈与を受ける場合には、通常の控除額(1年につき110万円)のほか、最高2,000万円の控除を受けることができる贈与税の特例です。
即時抗告 人の身分関係に重大な影響を与える審判に対し、期間を設けて不服申し立てができる制度。不服申し立ての期間は、審判の告知を受けてから2週間以内。相続権をはく奪された推定相続人は、家庭裁判所の審判に対する不服申し立ての即時抗告が許されており、審判が確定するまではその相続の執行が停止されます。また、同時に申立人(被相続人または遺言執行者)からの推定相続人の廃除が家庭裁判所より却下された場合にも、同様に即時抗告ができます。
尊属 自分より世代が上にある者のことをいいます。

た行

代襲相続 血族相続人の中で、相続の権利がありながら、相続の開始前に死亡していたり、欠格や排除によって相続権を失っていいる場合には、その子(被相続人からみれば孫または甥や姪)が代わって相続人になります。
代償分割 法定相続分以上に相続するとき、自分の財産の中から過剰分を現金等で、他の相続人に支払う方法です。
単純相続 相続人が被相続人の遺した財産に関する権利と義務を、全面的に引き継ぐことを指します。財産とともに当然、借金も承継することになります。特別な届出の手続きは不要で、3カ月間、何も意思表示をしなかったときには、単純相続を承認したとみなされます。
弔慰金 相続税法上、弔慰金は非課税が原則ですが、金額によっては退職金の一部として取り扱われることがあります。
調停分割
審判分割
相続人同士の分割協議がまとまらなかった場合に家庭裁判所に調停や審判を申し立て、裁判所に協議の調停役になってもらうことです。調停でまとまらなければ、審判が下されます。
直系 血統が直線的であることをいいます。なお、本人の配偶者からみて直系である者は、本人からみても直系となります。
直系血族 直系尊属と直系卑属を合わせた範囲をいいます。
直系尊属 直系、尊属かつ血族である者をいいます。
直系卑属 直系、卑属かつ血族である者をいいます。
特定事業用
資産の特例
被相続人から相続または遺贈により取得した取引相場のない株式や出資がある場合には、一定の要件を満たす場合に限り、次の算式で計算した金額が非課税となります。
取引相場のない株式等の相続税評価額×2/3(最大10億円)×10%
特別失踪 海難事故や航空機事故、山岳遭難、戦争、その他の災害などが理由で、1年間生死不明の状態が続いた場合に、特別失踪とされます。
特別受益 「相続人のひとりが家を買った際に、頭金などの住宅資金をだしてもらったとき」等の場合には、特別受益として相続財産を先にもらったものとみなし、相続分の算定に際して、この受益分を相続人の受け取り分から差し引くことができます。

な行

年金受給権 個人年金保険の受給中に受給者が死亡した場合には、受け取れるはずだった年金額が年金受給権として課税されます。

は行

配偶者の
税額軽減
配偶者が相続または遺贈により財産を取得した場合、取得した財産の価額が、1億6,000万円と、法定相続分とのいずれか多い方まで相続税が非課税となる制度です。
被相続人 相続財産を遺した故人のことです。
卑属 自分より世代が下にある者のことをいいます。
秘密証書遺言 自分で作成し、封印した遺言書を公証してもらう遺言です。公証人にも内容は知られることはないので秘密を保持できる点と、遺言の存在を公的に証明できる点がメリットですが、記載に不備があると法的に無効になるおそれがあります。
普通失踪 いわゆる蒸発や家出などで、音信普通の状態が7年を過ぎると普通失踪となります。
物納 延納によっても相続税を納めることが困難な場合は、一定の条件をもと、現物で相続税を納付することができます。なお、相続税物納申請書の期限は、相続税の申告期限です。
傍系 血統が祖先のある者からでた、異なる直系に属する者の、相互間のことをいいます。

ま行

みなし相続財産 本来の意味で相続財産ではないが、相続財産と同様に人の死亡により取得される財産ということで、相続財産とみなされる財産のことです。
名義預金 形式的には被相続人の名義ではなく、被相続人の子どもや孫名義にはなっていますが、その通帳の名義はただ子どもや孫の名義を借りているだけであって、実質的には被相続人であるとの事実認定を受けるものをいいます。相続が発生した場合には、その名義預金が相続財産として課税されます。

ら行

暦年課税制度 贈与税の暦年課税制度では、その人が1年間(1月1日〜12月31日まで)に贈与された財産の額を合計し、その額から基礎控除額である110万円を差し引いた、残りの額に対して、その額に応じた税率をかけて贈与税を算出します。
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